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和歌が詠まれた地.bot : 2015/09/20

2015年09月20日

Posted by metabirds Botbird

【三室山】龍田川もみぢは流る神奈備の 三室の山に時雨降るらし〔詞書:奈良の帝龍田川に紅葉御覽じに行幸ありける時、御供につかうまつりて〕(柿本人麿:拾遺219冬哥)
【初瀬】ふるさとの佐保の河水けふもなほ かくてあふ瀨はうれしかりけり〔詞書:春日にまうでける道に佐保河のほとりに、初瀨より歸る女車のあひて侍りけるが、簾のあきたるより、はつかに見入れければ(略)〕(閑院左大臣:後撰1181雜哥貮)
【飛鳥川】飛鳥川せきてとゞむる物ならば 淵瀨になるとなどか言はれむ〔詞書:定まらぬ心あり、と女の言ひたりければ、つかはしける〕(贈太政大臣:後撰1067戀哥陸)
【安積の沼】陸奧國の歌枕。古來は安積山と言ふ山があつたさうで、當地はその麓に「花かつみ」が咲く名所だつた。安積山は公園名として殘る。古今集677戀哥肆は本歌として數多くの歌が詠まれた。現代では「花かつみ」がどのやう植物なのか未詳。
【河原院】うちつけにさびしくもあるかもみぢ葉も 主なき宿は色なかりけり〔詞書:かは原のおほいまうちぎみの身まかりての秋、かの家のほとりをまかりけるに、もみぢの色まだふかくもならざりけるを見てかの家によみていれたりける〕(近院右大臣:古今848哀傷哥)
【小黑崎】をぐろさきみつの小島の人ならば みやこのつとにいざと言はましを〔詞書:みちのくのうた〕(讀人智らず:古今1090大哥所御哥・神遊びのうた・東哥)
【長等山】賴めおく人も長等の山にだに さ夜更けぬれば松風の聲〔詞書:題しらず〕(鴨長明:新古今1202戀哥參)
【富士山】我のみや燃えて消えなむ世とゝもに 思ひもならぬ富士の嶺のごと〔詞書:題しらず〕(平定文:後撰647戀哥貮)
【大原】世をそむく方はいづくにありぬべし 大原山は住みよかりきや〔詞書:少將井の尼、大原より出でたりと聞きてつかはしける〕(和泉式部:新古今1640雜哥中)
【白妙の濱】場所未詳。普通名詞にも讀めるが、和歌山県の白良濱のことだらうか。

Posted by 橘右 at 17:00