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和歌が詠まれた地.bot : 2015/05/28

2015年05月28日

Posted by metabirds Botbird

【吹飯の浦】和泉國。場所未詳。吹上の濱との混同か。大阪府泉南郡岬町に深日とも。「月」が多く詠まれてゐることも吹上の濱と同じである。
【布引の瀧】久方の天つ乙女が夏衣 くもゐにさらす布引の瀧〔詞書:最勝四天王院の障子に、布引の瀧かきたる所〕(有家朝臣:新古今1653雜哥中)
【天王寺】濁りなき亀井の水をむすびあげて 心の塵をすゝぎつるかな〔詞書:天王寺の亀井の水を御覧じて〕(上東門院:新古今1926釋敎哥)
【水無賴】通ひこし宿の道芝かれがれに 跡なき霜のむすぼほれつゝ〔詞書:水無瀨の戀拾伍首の歌合に〕(皇太后宮大夫俊成女:新古今1335戀哥肆)
【平野神社】山城國。櫻の名所。當社の祭神である今木神を百済の蕃神と言ふ輩が多いが、伴信友が諸作『蕃神考(ばんしんこう)』で、「今木神は百済王なり」と根拠となる資料を改竄して主張したことに始まるもので、現在、学術上明確に比定されてゐる。
【鹽屋王子】紀伊國。熊野古道、中辺路に点在する貴族の熊野詣の拠点・宿舎の内の一つ。
【初瀬】人ふるす里をいとひてこしかども 奈良のみやこもうき名なりけり〔詞書:初瀬にまうづる道に、奈良の京にやどれりける時よめる〕(二條:古今986雜哥下)
【賀茂川】ちはやぶる賀茂の川邊の藤浪は かけて忘るゝ時のなきかな〔詞書:賀茂臨時祭の使にたちてのあしたに、かさしの花にさして左大臣の北の方のもとにいひつかはしける〕(兵衞:拾遺1235雜戀)
【宇治橋】年へたる宇治の橋守言問はむ 幾代になりぬ水の水上〔詞書:嘉應元年、入道前關白太政大臣、宇治にて、川水久澄といふことを人々によませ侍りけるに〕(淸輔朝臣:新古今743賀哥)
【江口】世を厭ふ人とし聞けばかりの宿に 心となむと思ふばかりぞ〔詞書:返し〕(遊女妙:新古今979羈旅哥)

Posted by 橘右 at 17:00